2016

09
25

17,545店の風俗店……ホーチミンに蔓延する売春問題

性風俗店1万店以上……闇深きホーチミン

世界的に売春・買春問題の深刻さが叫ばれている東南アジア地方。
今回はベトナムのホーチミン市が発表した調査結果をご紹介します。

2016年7月現在、市内で性的なサービスを行う可能性が高い店の数17,545店舗に及ぶことを当局が発表したのです。
当局が2016年上半期に2,767店舗を立ち入り検査した結果、およそ半数の店で違反が発見され、違反店には110億VND(約5000万円)近い罰金が科されました。
また、この期間に売春行為が発見されたり、買春容疑のかかった女性の数は約3,600人と、前年比で20%増加しています。

「風俗店」の看板がない「風俗店」が点在

ホーチミン市が発表した“風俗店”はほとんどのお店が“風俗店”として営業しているわけではありません。マッサージやスパ、ビールクラブ・ディスコに扮した風俗店はもちろん、なかには理髪店や女性ウェイトレスが接客するレストラン、カフェ、カラオケ店など一見して“そうは見えないお店”においても売春行為が行われています。

こういった“風俗店の看板を持たない風俗店”は売春が確認されていないお店も含めると約36,000か所存在。労働傷病兵社会局が各区・郡人民委と連携して企業や施設に「売春をしない」旨の誓約書の登録させていることを求めていますが、こういったお店は摘発されても時間をおくとまた場所を変えて出店するので当局も頭を悩ませているのです。

また、Fcebbookやベトナムの無料通話アプリ「ザロ(Zalo)」などのインターネット上で直接売春を行う個人売春婦が増えていることも増加の原因です。

「赤線地帯」を設ける動き、進行中

このような「裏風俗」問題の解消のため、ホーチミン市社会問題対策支局は、売春施設を特定の場所に集中させる“赤線地帯”を試験的に設置すべきと提案しています。

赤線地帯を設置すれば当局が売春業者を管理しやすくなるのはもちろん、売春婦の権利を認めることで彼女たちを不当労働や暴行・虐待から守ることができますし、売春婦たちに定期的な健康診断を行うことで性病の蔓延を防ぐことも考えているのです。

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